結婚後、着物の管理は年に1回。
5月〜6月の天気のよい日に、桐の箪笥の扉を開き、引き出しは上から順に階段状に開けます。
去年入れた防虫剤と除湿剤を、1段ずつ新しいものと入れ替えていきます。
その都度、畳紙に入っている着物を1枚1枚見ながら。40代に入り、これでいいのかな?と思いました。
若い頃の小紋、成人式の振袖、お茶会に着た色無地、子供の入学式や卒業式に着た訪問着、家族の祝い事に着た黒留袖、弔事の喪服、観劇に着た大島、夏のお茶会の単衣。
どれも思い入れのある着物ですが、そうそう着る機会はありません。
というか、着る時には着付けをお願いしなければ着用できませんでした。
まずは、着付けを習おう
結婚前に習った着付けは、帯枕が一体となった台に、帯・帯揚げなどを前もってセットして着用する着付けでした。
習っていたおかげで、結婚後すぐの弔事には、困らずに済みました。
今度は手結びを習ってみよう。
そう思って、着付け教室を探し、1年通いました。
多くの先輩たちの手つきを盗み見しながら、浴衣から訪問着まで10分くらいで着用できるようになりました。
といっても、本当に着る機会は限られます。
子供の成人式の写真撮影、観劇、親戚宅への訪問、美術館、着物友達とのお茶。
それでも以前よりは格段に、着物の活躍の場が増えました。
髪の毛は肩までくらいの長さでしたので、着物に合うよう自分でセットしました。
着物を着ていると、譲られることも
親戚宅へ着物で訪問すると、叔母たちが、
「上手に着てるじゃない。実はうちにも着物がたくさんあるから、良さそうなのだけ持って帰って」
と言われ、我が家の箪笥がキャパオーバーになってしまいました。
嬉しいのですが、寸法直しや染み抜き、仕立て直しが必要なものもあり、断りを入れた上で、泣く泣く処分したものもありました。
それぞれの叔母の家に、いただいた着物を着て訪問すると、とても喜んでくれました。
10年ほどは、時々着物での外出を楽しんでいましたが、次第に着物から遠のいてきました。
今後、式服以外で着る機会は減ると思い、次の世代に譲るもの以外は、手放し始めました。
叔母の留袖を仕立て直して着る
数年前、親族の結婚式で留袖を着用することになり、母から「叔母の形見の留袖を着てほしい」と申し出がありました。
年代物でしたが、前身頃に金糸で菊の花が日本刺繍された、素敵な留袖です。
早速、悉皆屋さんに伺いました。
着物には大きな染みはありませんでしたが、胴裏には一面に染みがあり、仕立ての糸も経年劣化でボロボロになっているようで、
「染み抜きだけでは着られません」
とのことでした。
母にも相談して、留袖は解いて洗い張りし、胴裏を新しいものに替えて、仕立て直していただくことになりました。
仕立て直した叔母の留袖で親族の結婚式に出席すると、家族や親族からは「懐かしい」と言って、喜んでもらえました。
思い出のある着物を少しずつ手放す
10年前から手放し始めたとはいえ、1枚1枚に思い出があります。
母から譲られたもの、叔母たちの形見、着付け教室で「娘に」とくださったもの、着物に合うように探した帯、数枚自分で購入したもの、成人式の振袖、嫁入り道具の留袖に喪服、訪問着に紬など、どれを見ても懐かしいものばかり。

まずは、着る機会の少ない夏用の着物と帯をフリマサイトで販売しました。
次に、気に入っているけれど、似合わなくなってきているもの。そして、縁あって手元にきたものの中で、大きな染みがあるもの、着丈・袖丈がこれ以上出せないもの、帯丈・帯幅が極端に短いものを手放しました。
中には、まだ一度も着用していないものや、帯合わせが難しい柄の着物、夏の茶会に一度だけ着用したものがあり、これらは思案中です。
袋帯は着用機会が限られるので、数枚だけ残して、あとは手放してしまいました。
着物に合わせた小物類については、小キズが多い履物は廃棄し、バッグ類も減らしました。

帯揚げ・帯締めもたくさんありましたが、気に入ったもの以外は手放しました。
着物の見直しで、管理も少し楽に
着物や帯などは、管理に手がかかります。
だけど、洋服とはまた違う趣があるように思えます。
大切にしたい気持ちと、持つがゆえの煩わしさ。
折々に家族と話をしながら減らしていくと、管理も少しは楽になりそうです。


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